昨日の追記にも簡単に書きましたが、バスキアさんがHPを閉鎖されました。当然いろいろなお考えがあってのこととは理解しておりますが、寂しい気持ちには変わりなく、朝から「…あぅー。」って感じでございます。

楽しかった文章にもう会えないのは非常に残念ですが、今はただ一言。

お疲れ様でしたー!!

さて、昨日あんな感じでおバカな内容に終始したので、本日はちょいと真面目に検討してみようかと思ってます。

題して、
「アンチ除去ボルメだっていいじゃない!!」(笑)。

〜「除去ボルメ」とは〜
今更ですが、赤単、青単、ランデスと共に「メタデッキ」の一角を成すデッキタイプで、簡単に言えば「相手を妨害しつつボルメテで安全に殴り倒す」デッキのことを指します。さらに、殿堂前の除去デッキをベースにして作り上げたデッキを特に「除去ボル」と呼んでますよね。
このデッキ、人によって大分構成が違うのですが、似た傾向は存在しますので、まずはそれを指摘してみますか。

1、フィニッシャーをボルメテウスに依存。
ほとんどの場合、シールドを殴るのはボルメテ白or赤ということになります。っていうか、ボルメテ入っているデッキでそれ以外のクリーチャーで殴るのはよほどせっぱ詰まった状態以外にありません。
(シールドに埋められ、回収不能時にバザガジールで殴るなどなど。)

この利点は2つ。
ひとつはシールドを手札アドとして相手に与えずに済むこと。「除去ボル」の基本、コントロールの狙い所はハンドアド&場アドなので、手札を増やさずシールドを削れるこの能力は非常に有用です。
もうひとつはトリガーを気にする必要がないこと。DMにおける逆転要素のトリガーを発動不能にすることは「何も出来ない=ゲームに勝利」の構図が確定するので、相手にとって非常につらい展開が待っていることでしょう。

2、基本はハンドアド。
「除去ボル」と呼ばれるデッキタイプの場合、相手が狙ってくるのは基本的に「ハンドアド」です。特にクローンバイスを中心にハンドアドを稼ぎにきます。一応、ランデス兼用型(大体はバジュラズ)もあることはあるのですが、そうすると大抵「緑」を含んで「除去バジュラズ」に変化してしまいます。この辺の定義は難しく、兼用型も「除去ボル」と評することもあり、はっきりはしていません。kurosukeからみれば、「…流石にオーバーキルなんじゃないかな?」と思う反面、勝ち筋を増やす形こそが「除去ボル」なのかも?とも思います。

3、1枚積みが非常に多い。
2で書いた「勝ち筋を増やす」ってところにかかるのですが、デッキに1枚積みが非常に多くなります。この辺がkurosukeが除去ボルを使えない理由かもしれません。パワーカードを中心に組み、マナや墓地からの回収カードを使ってその場にあった「1枚積みカード」を使い回していく流れこそ除去ボルの流れといえます。
また、ピーキーであるが故に、環境に対して柔軟にデッキレシピを変更も可能です。個々人によって大きく形が違うのは、それぞれの環境が違い、それに対応した形になっているからなのでしょう。

〜除去ボルのウィークポイント〜
ストロングポイントがあれば当然ウィークポイントもあるのがデッキというもの。では、除去ボルのウィークポイントはどこになるのか。

1、速攻に対する耐性
まずはこれでしょう。
「え? 結構勝てるよ。」って方、それってトリガーが出てません?
例えば、赤単に対して除去ボル側はトリガーを期待するしかありません。ブロッカーは多くて4枚前後しか積めないレシピでは仕方ないかもしれませんが。例えば、スクラッパー4枚積み&デモハン4枚積み&盾3〜4枚で臨んだとして、シールドからスクラッパー出なければほぼ詰みです。ということは、確率的に「トリガーが該当しない」可能性だって50%あるわけで(エメラルが入っているだけで大分速攻耐性が上がるのはそのためです。)。
基本的に速攻には弱いと考えて差し支えないはずです。

2、多色の弊害
デッキレシピから考えて緑を含まない4色になるのは避けられないはずです。となると、どうしても色事故の影がちらつきます。それを避けられたとして相手からランデスを仕掛けられたらどうするのか。特に破壊しづらい「バジュラズ」絡みは天敵とさえいえます。最近はランデス防止クリーチャーなんかで序盤を防ぎ、ハンデスで手札を枯らして後はバザガみたいな形で防ぐことも可能にはなっていますけどね。ランデスで相手するときは相手からハンデス食らう前に制圧するか、マナ加速からさっさとバジュラズで殴り始めるかを意識していないとあっという間にハンドアド&場アドを持っていかれますから要注意です。
ただ、ランデスに弱いことも事実ですので、シュノークラー系をうまく除去しつつランデスし続ければ機能不全に陥らせることも意外に簡単なはずです。

3、サーチカードを積めない
これは「弱点」というよりも、構造的な欠陥とkurosukeが感じるところです。
「1枚積みが多い」ということは、それに対応するサーチor回収手段が必要です。マナからの回収や墓地からの回収はベリックスやファルイーガ、クロウラーなんかが対応していますが、デッキからとなるとなかなか難しいのではないでしょうか。1枚積みの「ロー」を早い段階でマナに置けるという確信はkurosukeには持てません。
実際動かしてみれば、それほど影響は感じないのですが、圧縮が難しいデッキの構造的な問題かと。
後半も続きます。
後ほど、追記。

追記。
前半は「除去ボル」の構成とウィークポイントについて書きましたが、後半はプレイングで気をつけたい点について。

〜対「除去ボル」の狙い所〜
「除去ボル」の構成を考えた時、相手にとって対応し辛い行動というものがいくつかありますのでそれについて。

1、手札、マナからの除外
除去ボル側は序盤、フィニッシャーをマナに置いてくるはずです。まずはこれとリバチャをハンデスやランデスで墓地に叩き落としておきましょう。クリーチャー墓地回収用に入る可能性のあるカードはリバチャのみですので、リバチャをファルイーガ等で回収されてもフィニッシャー召喚は確実に1ターン遅くなります。「どっちにしても回収されるなら意味ないじゃん。」というのも「もっとも」ですが、最終的に後半、呪文回収用カードをリバチャに使わざるを得ないのは相手からしてみれば相当のジレンマ&テンポアド損ですので。

2、シールドへの追放
もし、デッキに「盾」や「パクリオ」が入っているなら狙い所を定めましょう。この場合狙うのは、全体除去かギア破壊、もしくは確定除去です。
なぜなら、そのふたつが入るデッキにおいて、もっとも相手が嫌がるのが「マリエル」&「ペトリアルフレーム」&「エンフォーサー」だからです。LOパーツが使用出来なくなり任意で山札を削ることが出来なくなった「除去ボル」側にとって、主力クリーチャーの多くを攻撃不可にするマリエルはまさしく天敵の1枚です。ペトローバでバンプアップされればほぼ投了ですので覚えておくべきでしょう。

3、アンタッチャブル効果の有効活用
いくら全体除去が積めるといっても、実際に真の意味で「全体除去」なのは「裁き」か、積まれても「灼熱波」くらいなもので、「サウザンドスピア」はそれほど多く採用されることはありません。これはフィニッシャーであるボルメテ系を、何らかの手段で封じられた場合の攻撃可能なクリーチャーが4000中心だということ、裁きや灼熱波よりも自分に与えるアドやダメージが不利なこと、何より優良トリガーのマナ域とかぶり、マナカーブが歪になりかねないことが原因だろうと考えられます。
なので、「ペトローバ」は非常に除去し辛く、「バザカジール」くらいしか除去手段がありません。同じように「オーバースキル」も裁きで流されるとはいえ、対応し辛いことに変わりはないので、ギアでのバンプアップなどで基本パワーを上げるなどして、うまく使いましょう。

除去ボルはいろいろな対応策を内包したデッキパワーの高いデッキですが、反面脆さも併せ持ったピーキーなデッキでもあります。弱点をうまくつき、相手に「…除去って辛いのか?」と悩ませましょう(笑)。

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